マインドセット編の記事を読んで、読書に対する「完璧主義」の呪縛を解き放てたなら、おめでとうございます。
あなたはもう、読書習慣化の8割を達成したと言っても過言ではありません。
しかし、マインドが変わっても、「時間がない」という現実的な壁は残ります。
テクニックを知らずに漠然と始めると、結局「時間が取れない」と挫折してしまいます。
この記事では、私が残業生活の中で実践した「週10時間を捻出する時間確保術」と、本から得るものを最大化する「効率的な読み方」を徹底解説します。
読書時間を「発見」するスキマ時間最大化戦略
読書は「まとまった時間」ではなく、「スキマ時間」にこそ主戦場があります。
忙しい日常に読書をねじ込むための具体的な行動をご紹介します。
週10時間読書の内訳

読者の皆さんは「一体どこにそんな時間があるんだ?」と思われたかもしれません。
私が残業生活をこなしながら捻出した「週10時間」は、特別な時間ではなく、以下のスキマ時間の積み重ねで実現しました。
- 通勤時間: (往復4時間)× 2日 = 8時間
- 寝る前: (30分)× 7日 = 3.5時間
合計:11.5時間(週10時間を達成)
重要なのは、「時間がない」のではなく「時間をどう使うか」という意識です。
特に長い通勤時間がある方は、これをインプットの「黄金時間」に変えるだけで、習慣化は一気に加速します。このテクニックは、誰でも再現可能です。
「わざわざ」を排除する本の配置

読書を習慣化する上で最大の敵は「わざわざ」です。カバンや本棚に片付けてしまうと、手に取るまでに一瞬の躊躇が生まれ、それが継続の壁になります。
私自身、この「わざわざ」を排除するために、複数の本を同時進行で、以下の場所に配置していました。
- 枕元: 寝る前の睡眠導入剤として読む本。
- ソファーの隣のテーブル: リラックスタイムやスマホを触りそうになった時の代替行為として読む本。
- 出かける時のカバン: 通勤中や外出先の待ち時間に読む本。
読もうと意気込むのではなく、美容室の待合室で雑誌をパラパラとめくる感覚で、目次を見る、気になった箇所を斜め読みする。
このように、いろいろな場所にあらかじめ配置しておくことで、読書の心理的なハードルを劇的に下げることができます。
寝る前を「強制読書時間」にするベビーステップ

「よく読書で眠くなる」という現象は、読書家にとっては邪道かもしれません。しかし、睡眠導入剤としての本は、習慣づけをしたい初心者にとっては最高の習慣化テクニックです。
私は寝る前の30分読書で慣れましたが、最初は5〜10分でもいいと思います。「寝る前に読む」ことをルール化し、たとえ5分で眠くなって本を閉じたとしても、それはそれでよしとするのです。
毎日本を開くという習慣をつけつつ、気持ちよくうとうとするので、一石二鳥です。
耳読書で「手が塞がる時間」を読書時間に変える

紙の本を開くのが億劫なときや、手が塞がっているとき(通勤中の満員電車、散歩、料理、ジムなど)こそ、オーディオブック(耳読書)の出番です。
- 紙の本にエネルギーがいるとき
紙の本を開くことにネガティブな気持ちがあるときは、とりあえずポッドキャストやラジオの感覚で、オーディオブックを流してみましょう。読書に対してネガティブな感情があっても、まずは音が聞こえているだけで「できた」を積み重ねられます。
この「耳で流し聞き」の方法については、後半の「ハイブリッド活用術」でさらに詳しく解説します。
2. 生産性を最大化する「本の種類別」攻略テクニック
実は、本によって読み方を変えた方がいいと知っていましたか?
どんな種類の本があるか、どうやって読んでいくかをご説明します。あなたの読書時間と読書から得るものを有益に変えていきましょう。
種類と難易度で「読むタイミング」を分ける
読む本を「難易度」と「目的」で分けることで、スキマ時間を有効活用できます。
| 種類と難易度 | 読むタイミング | 読み方のポイント |
| ライトなビジネス書/入門書 | 隙間10分の読書、移動中 | 集中力が要らないので、気軽に手に取り、知りたい情報だけ抜き取る。 |
| 物語(小説) | 週末など30分~1時間確保できる時間 | 流れを楽しむため、集中してじっくり味わう。 |
| 読み応えのある専門書 | 週末の長時間、またはハイブリッド学習時 | 入門書で外観をつかんだ後に臨む。後述の併用術を活用する。 |
ビジネス書は「知りたいこと」を目次から先に読む(スキップ前提)

物語を楽しむ小説と違い、教養書やビジネス書は、結論や知りたいことだけを知ることが目的です。
- かつての私のような挫折経験者
「どれも1からかじりついて挫折している」という過去の経験からもわかるように、教養書やビジネス書を最初から最後までじっくり読む必要はありません。 - 実践すべきこと
目次を見て、あなたが今抱えている課題解決に直結しそうな章・節だけをつまみ食いしましょう。読み飛ばしたり、斜め読みして、目的を果たせるかどうかの方が、その読書の生産性の価値をはかる大事なポイントになります。
忙しい現代人の必須スキル「耳読書×紙」のハイブリッド活用術
「耳読書」は単なる時短ツールではなく、難解な本や知識を潜在意識に刷り込むための強力な学習ツールです。
耳読書(オーディブル)の2つの効果

齋藤孝氏が著書『読書力』で読書をスポーツに例えたように、目で活字を追うことは、じっくり思考を深めるトレーニングになります。しかし、オーディオブックには異なる効果があります。
- 無意識への刷り込み効果
音は、昔のCMソングのように、覚えようとしなくても頭に残ります。オーディオブックは、自分が目指したい人、憧れの人の著書などを受動的に耳からインプットすることで、自然とその本の考え方を潜在意識にインストールできるのです。 - ザッピング(本選び)ツールとしての活用
満員電車や歩きなどで倍速インプットを試すことで、その本が「読む価値がある本か」のザッピング(選別)のような使い方もできます。
外国語学習から得た!紙と音声の「併用」効果

私自身、外国語の勉強として、紙の本とオーディオブックの聞き流しを併用した経験から、その効果を強く実感しています。
- 日本語の難しい専門書にも応用可能
外国語で読み進められなかった本をオーディオブックだけで何度も聞き、音の響きに耳を慣らしたことで、理解度が上がりました。
日本語でも難しい専門書となると、知らない単語が多数出てきます。耳からの音声と、テキストの文字を見て補助しながら理解していくことで、片方だけでのインプットより遥かにスピードを保った状態で解像度をあげていくことができるのです。
紙への書き込みは「身体感覚のインデックス」

電子書籍も便利ですが、私は基本的には紙が良いと考えています。
- 後で読み返すときのヒント
物質としての紙に書き込んだり、読んでいる箇所が物理的に本のどのあたりで書かれていたかを身体感覚として覚えられるからです。後で本を開くときに「真ん中あたりに書いてあった」というような感覚が残り、後で読み返すときの良いインデックスになるのです。
読書ノートは不要?アウトプットへの考え方
読書習慣を定着させたい人の中には、「読んだら必ずノートにまとめるべきだ」という考えを持つ人もいるでしょう。確かに読書ノートはアウトプットとして有効ですが、習慣化の初期段階では大きなハードルになりがちです。
マインドセット編で「完璧主義を捨てる」ことを提言した通り、初期段階でアウトプットにこだわりすぎると、「ノートを作るのが面倒だから、本を読むのもやめよう」と挫折の原因になります。
【私自身も実践中】仕事に活かすためのベビーステップ
実は、私自身も読書ノートは発展途上です。
以前は「完璧なノートを作らなければ」という意識で手が出ませんでした。
そこで、今はまず習慣化を優先し、以下のような「超気軽なアウトプット」から試しています。
- 手のひらサイズのメモ
本を読んでいて思いついたアイデアやタスクを、テキトーに書きなぐる。後で仕事のヒントになるよう、雑多でもいいから書き出すことを優先。 - 紙への線引き
最近になって、「これは!」と思った箇所にだけ、抵抗なく線を引くようにしています。
ノート作成は、習慣が定着してから「仕事に活かす」という明確な目的を持ってステップアップすることをおすすめします。まずはインプット量を確保し、読書そのものに慣れることを最優先しましょう。
まとめ:マインドとテクニックで習慣化は必ず達成できる
マインドセット編とテクニック編を通して、あなたはもう「本が苦手で時間が取れない」人ではありません。
- マインド(考え方)
「読み切らなくていい」「積読OK」という心理的重荷を捨てました。 - テクニック(行動)
スキマ時間の活用法と、効率的な読み方、ハイブリッド学習法を習得しました。
読書習慣をつけていくには、一朝一夕ではいきません。
しかし、このマインドとテクニックの両輪があれば、習慣化は必ず達成できます。
まずは、今日知った時間確保のコツ(例:寝る前ルール化、カバンへの本の配置)から、ベビーステップでトライしてみてください。


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